機動戦士ガンダム 水星の魔女
あらすじとyosshisshiのアニメレビュー

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こんにちは。
アニメ大好きyosshisshi(よしっし)です。
機動戦士ガンダム 最新作 水星の魔女 シリーズ初の女性主人公で話題のアニメです。
本作は学園が舞台という、これまでのシリーズとは異なる世界観となっています。

アニメの放映は、第1期が2022年10月2日~2023年1月8日。23年の4月には第2シーズンの放映が予定されている話題のアニメです。

あらすじ

企業の宇宙進出が進み、宇宙移民者スペーシアンと地球居住者アーシアンの対立が激化する時代。A.S.122 MS産業最大手のベネリット社を頂点とする巨大複合企業体ベネリットグループが運営する教育機関アスティカシア高等専門学園に水星から一人の少女が転入してきます。少女の名前はスレッタ・マーキュリー。愛機のエアリアルと共に希望を胸に新たな1歩を踏み出します。

登場人物

アスティカシア学園

スレッタ・マーキュリー (CV:市ノ瀬 加那)
本作の主人公。水星からアスティカシア学園に転入してきた少女。同世代と接する機会がなく、年下でも敬語を使ったりと人とコミュニケーションが苦手で吃音症。母親はシン・セー社のプロスペラ・マーキュリー。母の言葉で『逃げればひとつ、進めばふたつ手に入る』を信条として困難に立ち向かう。小さい頃からモビルスーツ・エアリアルと一緒であり操縦スキルは非常に高い。エアリアルの事をモビルスーツではなく、家族として認識している。

ミオリネ・レンブラン (CV:Lynn)
アスティカシア学園 経営戦略科2年 頭脳明晰でメカニックやスポッターなどの専門外分野もマニュアルを一読しただけで暗記できる。父親はベネリットグループの総帥デリング・レンブランだが、ミオリネの意思は無関係ですべて決めてしまう父親を憎悪している。学園内では他の生徒とつるむことをせず、奇異な目で見られている。地球に行くことを強く望んでいる。

グエル・ジェダーク (CV:阿座上 洋平)
アスティカシア学園 パイロット科3年 ジェダーク寮長で決闘委員会の筆頭であり、決闘のタイトルホルダー。御三家の一人。横暴で荒々しく自信家だが、父親であるジェダーク社のCEO ヴィムには頭が上がらない。ホルダーの権利でミオリネの結婚相手だが、ミオリネの事はどうでもよくトロフィーとしてしか見ていない。

エラン・ケレス(CV:花江 夏樹)
アスティカシア学園パイロット科3年 ペイル寮の筆答であり御三家の一人。決闘委員会所属。クールで表情を変えず感情を表にださない。エアリアルを操縦するスレッタを見て興味をもつ。

シャディク・ゼネリ(CV:古川慎)
アスティカシア学園 パイロット科3年 軟派な感じの色男だが、ベネリットグループ御三家 グラスレー社CEOの養子でグラスレー寮を束ねる。決闘委員でもあり、当事者の調停役や試合の立会人を務める。スレッタを『水星ちゃん』と呼び興味を持っている。

ニカ・ナナウラ(CV:宮本侑芽)
アスティカシア学園 メカニック科2年 地球寮所属 温厚な性格でスペーシアンの嫌がらせも、動じずやり過ごす。学園に転入したばかりのスレッタを案内した。メカニックの腕は優秀でスレッタのエアリアルに強い興味を持つ。

チュアチュリー・パンランチ(CV:富田美憂)
アスティカシア学園 パイロット科1年 地球寮所属。愛称はチュチュ。ぶっきらぼうで口が悪い。スペーシアンを毛嫌いしており度々騒ぎを起こす。

マルタン・アップモント(CV:榎木淳弥)
経営戦略科の3年で地球寮の寮長。優柔不断な性格でミオリネ達の騒動に巻き込まれる。

ベネリットグループ

デリング・レンブラン(CV:内田直哉)
MS産業最大手のベネリット社を頂点とする巨大複合企業体 ベネリットグループの総帥であり監査組織カテドラルの統括代表。
厳格かつ冷徹な姿勢で、数多の傘下企業を統率している。
娘であるミオリネにも非情な厳しさを見せる。

サリウス・ゼネリ(CV:斧アツシ)
グラスレー社のCEOでシャディクの養父。老齢で身体が不自由であり車椅子に乘っている。徹底したガンダム排除主義を貫く。デリングに不信感を抱いている。

ヴィム・ジェターク(CV:金尾哲夫)
ジェターク社のCEOでグエルの父親。剛腕で社をまとめてきた経歴を持つ。軍人出身でありながら、ベネリットグループ総裁の地位にいるデリングを疎ましく思っており、学園のホルダーであるグエルとミオリネを結婚させて、デリングを暗殺しようと企んでいる。

プロスペラ・マーキュリー(CV:能登麻美子)
水星のシン・セー社のCEO兼、エアリアル開発責任者でスレッタの母親。損傷した右腕をGANDの技術で機械化。頭部も鼻まで隠れるヘットギアを装着している。

ストーリーと結末<以下ネタバレ注意>

<プロローグ>

小惑星に建造されたフロント フォールクヴァング。ヴァナティーズ機関のラボではガンダム・ルブリスの稼働実験が行われていました。
評議会から課された条件をクリアできないままのルブリスに、焦燥感を募らせるテストパイロットのエルノラ・サマヤ。 その日は、彼女の娘エリクト・サマヤが4歳を迎える誕生日だった。
そんな中、GUNDフォーマットを危険視するデリング・レンブランの差し金で、MS開発評議会はオックス社への企業行政法による強制執行を決定。評議会配下の特殊部隊がフォールクヴァングに派遣され、エルノラの夫ナディム・サマヤたちの抵抗も空しく制圧作戦が進められます。
カルドを始め多くの人命が犠牲となる中、ルブリスが偶然乗り込んでいたエルノラの娘エリクト・サマヤの生体情報を認証して起動する事態が発生し、敵MSを撃墜したエリクトに驚愕しながらもエルノラはルブリスで脱出します。
ナディムの犠牲のもとエルノラたちは宙域からの離脱には成功しますが、フォールクヴァングは破壊され、ガンダムの開発計画はすべて凍結されてしまいます。

<第1話 魔女と花嫁>

宇宙産業の大手ベネリットグループが経営する アスティカシア高等専門学園。
水星からの編入生スレッタ・マーキュリーは、学園での新生活に胸を躍らせていました。だが到着間近、彼女は宇宙を漂う人影を発見。船員の静止も聞かずに、すぐにモビルスーツ エアリアルで助けます。助けた相手は銀髪の女性で、地球に行くために学園を脱走していたのでした。彼女はミオリネ・レンブランといい、父はベネリットグループの総裁だったのです。

学園ではグエル・ジェダークというベネリットグループ御三家のジェダーク・ヘビー・マシーナリーCEOの御曹司が、ミオリネに自分の寮に移るように、高圧的な態度で言い放ち、従わない彼女の部屋を荒らします。見かねたスレッタはグエルの尻を叩きます。これをきっかけにモビルスーツによる「決闘」をすることに。学園では善悪はすべて決闘で決めるというルールをベネリット総裁が決めていたのです。

決闘場ではグエルがMS ディランザで待ち構えています。そこにMS エアリアルが現れますが、パイロットはなんとミオリネでした。学園を案内するからマップを入れると預かったスレッタの学生証でエアリアルに乗り込んでいました。しかしMSを動かした事がないミオリネは、あっという間にやられてしまいます。そこにスレッタが現れてエアリアルは私の家族だと言い、あんなのには負けないと言い放ちます。そして宣言どおりに圧勝したのでした。
決闘に勝利したスレッタはタイトルホルダーに認められます。タイトルホルダーはミオリネの婿になることになっています。驚くスレッタ。決闘で明らかにMSの性能が異なるエアリアルを目撃した学園の生徒達。それぞれの思惑が動きだしました。

<第2話 呪いのモビルスーツ>

グエルとの決闘に勝利したスレッタ。しかし彼女のMS・エアリアルには禁止された魔女の技術、GUNDフォーマットを使用している嫌疑をかけられ、パイロットであるスレッタも拘束されてしまいます。
エアリアルを開発したのは水星のシン・セーというベネリットグループ末席のグループ会社でした。
一方ミオリネは、ベネリットグループ総裁である父デリングにより退学の危機に直面していました。いつも一方的に決定する父親に対して、ミオリネは地球へ行くことを決断し協力者の宇宙船に乗り込みました。

シン・セー代表であるレディ・プロスペラは審問会で、エアリアルはガンダムではないかと嫌疑をかけられますが、独自の開発ドローン技術であると説明します。明確な証拠がないものの、デリングに「私が判断したからガンダムだと」魔女裁判になりますが、そこに地球に向かったはずのミオリネが登場します。ミオリネは父親に対して決闘を申し込み、勝利したらスレッタを婚約者として認めるように言います。それに対してグエルの父であるヴィム・ジェダークも「あの機体の研究のために、いましばらくの運用を」とミオリネを擁護し始めました。すかさずレディ・プロスペラも学園での決闘はエアリアルの実験に有益と進呈し、機体の技術情報の提供も示唆しました。

拘束されているスレッタの元にミオリネがやってきて決闘を告げます。負けたらエアリアルの廃棄処分と退学という決闘にスレッタは巻き込まれてしまうのでした。

<第3話 グエルのプライド>

決闘の再試合を強いられるスレッタ。エアリアルの廃棄処分を取り消すため、ミオリネの退学を回避するため、二人は協力関係を結びます。
一方、対戦相手のグエルにとってもこの決闘は、絶対に負けられない戦いでした。勝利に燃えるグエルに父親のヴィムは、これはお前だけの決闘ではないと言い放ち、自分の用意したMS ダリルバルデに乗るように指示します。ダリルバルデはジェダーク社の最新型MSで意思拡張AI搭載により、グエルの操作を不要とします。
ヴィムが勝利の為に仕掛けたのはこれだけではなく、決闘エリア内にシステムエラーを装って排熱処理の水を大量に散布します。これによりビーム兵器は減衰し使用できなくなってしまいます。
不自然な状況にミオリネは抗議しますが、『決闘は平等じゃない。その生徒のバック次第で、用意できるMSもサポートメンバーも違ってくる』とエランは言います。それを聞いてミオリネはスレッタに『このスコールは私が止める。それまで持ちこたえて』と言い、排熱処理の水散布を行っていたグエルの取り巻きであるペトラとフェルシーを止める事に成功します。
決闘に父親が絡んでいたと知ったグエルは、意思拡張AIを遮断して自らの力でスレッタと戦います。自らの力で戦うグエルをスレッタは強いと認め、それでも自分も負けられないと激突。ダリルバルデのブレードアンテナをへし折ったスレッタが勝利したのでした。
倒れたダリルバルデの傍らに立つグエルをコックピットで見つけたスレッタは、自らもエアリアルから降りてグエルに近寄ります。グエルに見くびっていた事を謝り、とっても強かったというスレッタ。するとグエルはスレッタの手を握って跪き『スレッタマーキュリー、俺と、結婚してくれ』 ・・・『えっ?』

<第4話 見えない地雷>

グエルからスレッタへの突然のプロポーズ。困惑したスレッタはパニックになり、その場から逃げ出してしまいます。皆がグエルの行動に驚く中、地球寮の生徒の一人チュチュは冷ややかな視線を送っていました。

学園のパイロット科の授業で、メカニックとスポッターがいないスレッタは不合格となってしまいます。メンバーを集めるのも課題なのですが、どこの寮にも入っていないスレッタは頼める相手がいません。同じ授業でアーシアンのチュチュが課題に挑戦しますが、アーシアンを快く思わないスペーシアンの邪魔を受けたチュチュは不合格に。

スレッタのメンバー探しが始まりますが、みんなジェダーク寮に睨まれるのを恐れて、スレッタに協力してくれません。そんな中、声をかけられたニカにお願いするスレッタでしたが、後輩の追試の手伝いでと断られます。ニカは自分は手伝えないが紹介はできると言い、スレッタを自分たちの寮である地球寮に連れていきます。
地球寮に帰ってきたチュチュがスレッタを見つけます。スペーシアン嫌いのチュチュは『なんでお前がここに居る?二度とくんな』とわめき散らして、スレッタはメンバーを集められないまま地球寮を追い出されてしまいます。

ミオリネはどこの寮にも属しておらず、学園に住んでいました。ミオリネと住むことになったスレッタは夜遅くまで勉強をしています。それを見たミオリネはなぜそんなにやるのかを聞くと、スレッタは水星に学校を作り、それによって水星に若い人を集めるという夢を語りました。水星にはスレッタと同年代の子供がおらず、水星の大人たちはスレッタを後押しして水星から送り出してくれたのでした。

ミオリネがメカニックとスポッターの二役をこなしてスレッタの追試が始まりました。前回チュチュを邪魔したスペーシアン達は、スレッタのことも妨害します。それにより追試は不合格となるのですが幸いにも追試はリトライが可能です。
何度もリトライしているうちにスレッタは心が折れてしまいます。『立てスレッタ。学校を作るんでしょ、期待されてるんでしょ』ミオリネの叱咤激励に立ち上がるスレッタですが、立ち上がったのはスレッタだけではありませんでした。自らもアーシアンの仲間達に送られたチュチュはスレッタを妨害して楽しんでいるスペーシアン達に向かって行きます。『誰の想いも背負ってない奴が邪魔してんじゃねぇ~』そしてワンパン。殴りあいに発展して、スレッタ達も止めに入りますが結局不合格の再試験となってしまいました。
試験後にスレッタはニカから地球寮にこないかと誘われます。ニカの提案にチュチュは『あたしは1年だけど、寮じゃ先輩だからね』とスレッタの入寮をしぶしぶ認めるのでした。『よろしくお願いします。チュチュ先輩』

<第5話 氷の瞳に映るのは>

エランが珍しく決闘を受けていました。3対1の決闘にも関わらず、エランは圧勝します。
別室のモニターでは、ペイル社の4人のCEOと黒い髪の女性が決闘を見ていました。『強化人士4号の生体データはすべて正常範囲です。次のフェーズに移行できるかと』『あちらの魔女はどうかしら?』『先の決闘でもGandフォーマットのデータストームは検出出来ませんでした。あの機体はガンダム最大の懸念であった同乗者の生命倫理問題をクリアしていると思われます』『クリアしているのはMSの方か、それとも』『やはり我々が調べるしかない』『強化人士4号に動いてもらいましょう。彼ならあれがガンダムかどうか確かめられるはず』
なにやらキナ臭い思惑が動いています。

地球寮ではアリヤがスレッタの事を石占いしていました。
スレッタが『ここに居ない人を占えるか』と聞くと誕生日が判れば占えるという。しかし、スレッタは占って欲しい人の誕生日が判りません。そんなとき、エランから電話がなりスレッタはエランと出かけることに。
エランとペイル社の黒髪の女性が、先日のエアリアルとダリルバルデの決闘の様子を見ています。エアリアルの動きはガンダムだが、データ上はガンダムのそれと一致しない。しかし通常のパイロットでこの操縦は即死レベルだという。エランはスレッタが自分と同じ、ガンダムに乗るためだけに生み出された強化人士だと確信します。

エランはスレッタに試験区域のチェックを依頼していました。
二人でエアリアルに乗ってチェックしていきます。そこでスレッタはエランに誕生日を教えて欲しいと言いますがエランの答えは、エアリアルを自分一人で操縦させて欲しいというものでした。
エアリアルを操縦したエランは、スレッタが自分と同じ強化人士ではない事に気付き、態度が豹変します。『鬱陶しいよ。モビルスーツは呪いでしかない。同じだと思ってたのに。君は 僕と』
この言葉にショックを受けたスレッタは瞳に涙を浮かべます。
ペトラとフェルシーからエランとスレッタが一緒に出かけた事を聞いたグエルがスレッタの元に駆けつけます。グエルはスレッタの表情を見て怒りをあらわにします。そしてグエルとエランは決闘をする事に。互いに決闘にかけるものは、グエルはエランがスレッタに近づかない事。エランはスレッタと決闘をする事でした。

グエルのディランザとエランのガンダムファラクトの決闘が始まりました。
決闘の最中、スレッタの母プロスペラにペイル社の黒髪の女性が話しかけます。『お久しぶりです。先輩』『魔女はもう一人居たってわけね』とプロスペラは切り返します。
黒髪の女性はベルメリアといって、過去にプロスペラと関係がある様子です。グエルとエランの決闘はガンダムであるファラクトが装備しているガンビットで、ディランザを行動不能にしたエランが勝利しました。勝利直後にスレッタの携帯にエランから電話が鳴ります。『勝ったよ。約束どおり次は僕と戦ってもらう。君が決闘でかけるのはエアリアルだ。僕が勝ったらガンダムを頂く』

<第6話 鬱陶しい歌>

プロスペラとベルメリアが話しています。
『生きていたんですね。先輩』 『ベルはいつからペイルテクノロジーズに?』 『他に選択肢がありませんでしたから』 『ベルはヴァナティーズの意思を継いだのね』 『なんで娘さんを乗せているのですか? 今さら21年前の復讐なんて無意味です』 『ガンダムのあのパイロット、何人目かしら』
意味深な会話が交わされています。

無断で決闘し敗北したグエルは父親から寮を追い出されます。グエルの弟ラウダが、新しいジェダーク寮の寮長となりました。
その頃、決闘のステージが決定し決闘場所はフロント外宙域となりました。しかし推進力のないエアリアルはそのままだと戦えません。さらにペイル寮のモビルスーツは機動力に優れています。その為地球寮では推進ユニットを自作することに。

ベルメリアはエランのバイタルチェックをしています。次の決闘は問題ないが、その次はもたないという事が示唆され、そこにオリジナルのエランがやってきます。オリジナルは4号のエランに比べて、感情表現が豊かです。オリジナルのエランと4号は外見こそ同じですが全く別人だったのです。
オリジナルは4号に褒美を用意したと言います。花嫁を手に入れれば、元の顔に戻れるし市民ナンバーも手に入ると。

エアリアルの推進テストは上手くいったものの、踏ん切りがつかないスレッタはペイル寮にエランを尋ねます。出てこないエランに対して、スレッタは寮内のマイクで呼びかけます。どうしてエアリアルが欲しいのか、私は鬱陶しいのか?返答のないエランに対してスレッタはハッピーバースデーの歌を歌います。それを聞いて帰ってくれと返答するエラン。誕生日がないなら今日を誕生日にしようと提案するスレッタでしたが、鬱陶しいと一蹴されてしまいます。

エランとの決闘に望むスレッタでしたが、戦う前にエランと話した事で決闘にかけるものが決まりました。スレッタはエランの事をもっと教えて欲しいと告白とも取れる発言をします。
いよいよ決闘が始まりました。エランの事を知りたいというスレッタに対して『僕はガンダムのために作られた使い捨ての駒だ。 そう答えれば君は満足なのか』と怒りをあらわにするエラン。いつもの冷静沈着さはなくなっています。
距離を取ってアウトレンジで責めるファラクトに対して、なんとか近づくエアリアル。両者はさらに領空の外に出てしまいます。これによりエランはデータストームが許容値をオーバーし肉体に影響が出始めました。
ファラクトを追い詰めるエアリアルでしたが、推進ユニットを撃ち抜かれてファラクトのガンビットに捕まってしまいます。ディランザの二の舞になるかと思いきや、エアリアルのガンビットから不思議な光が衝撃波のように放たれて、ファラクトを行動不能にするのでした。不思議な光の中で、エランは小さな子供の影と笑い声を感じます。
エアリアルのガンビットがファラクトのブレードアンテナを撃ち抜きスレッタが勝利しました。コックピットの中でエアリアルにお礼を言うスレッタ。『今日はいつもより 声 聞こえた気がする』
敗北したファラクトの中で、エランは自分の誕生日を祝ってくれていた人がいた記憶を思い出します。怪我が無いかとエランに駆け寄るスレッタに、かけは僕の事を教えるだったねと自分にも誕生日を祝ってくれた人がいた事を伝えます。何もないと思っていたがそうじゃなかったと。スレッタは誕生日を祝ってくれる人はいる。私も居るとエランに伝えます

スレッタは誰かと待ち合わせをしていました。
その頃ペイル社では強化人士4号の処遇についてベルメリアが4人のCEOに、経験をフィードバックする事を懇願しています。CEO達の回答はドライなもので『使命を果たせない強化人士に次は無い。スペアはまだある。早く次を用意しろ』と。
謎の機械に拘束されたエランと誰かを待っているスレッタはハッピーバースデーの歌を口ずさみます。拘束されたエランに放たれる謎の光。誰かを待っているスレッタが呟きます。『まだかなぁ。エランさん』

<第7話 シャルウィ?ガンダム>

ペイル社のCEO達とグラスレーのCEOがエアリアルとファラクトの決闘について話しています。ペイル社はファラクトがガンダムであると認めました。グラスレーはペイル社にデリングの動きを読む為に協力を持ちかけます。なにやら良くない事を企んでいるようです。

あれから学園にも来ないエランをスレッタは心配していました。そんな時、スレッタの端末にベネリットグループのインキュベーションパーティーへ招待が届きます。ベネリットグループの中で新規事業をプレゼンし、投資を募って設定額に達したら事業化できるというものです。御三家が参加すると聞いてスレッタはエランに会えると参加することに。

会場でプロスペラと会ったスレッタとミオリネ。プロスペラはミオリネに父親であるデリングの話をします。21年前のヴァナティーズ事変鎮圧とガンダムを禁忌にした立役者で立派な父親だと語ります。父親だと認めたくないというミオリネに、『まずはその可愛い意地を捨てる事ね』とプロスペラは言います。
会場でスレッタはエランに声をかけられます。スレッタの前に現れたエランはスレッタと決闘した強化人士4号ではなくオリジナルのエランでしたが、スレッタは知る由もありません。ペイル社の所用で学園を休学していたと話すエランですが、パーティーでのホルダーの登壇に一緒に行こうとスレッタを誘います。
ペイル社の特別イベントにエランと登壇するスレッタですが、ペイル社CEOからファラクトとの決闘で妙な感覚があったかの質問をされます。あった事を認めるスレッタに対して、ペイル社CEO達はファラクトは実はガンダムであり、違和感の正体はガンドフォーマットの相互干渉により発現する症状でエアリアルもガンダムであると言います。ガンダム製造所持はカテドラルの協約違反であり、ペイル社は責任をとってファラクトの廃棄と開発部門解体を申告します。そしてシン・セー開発公社にも同様の処分をとヴィムが提言します。ペイル社とジェダーク社はファラクトと一緒にエアリアルも沈める思惑だったのです。
母親に助けを求めるスレッタでしたが、プロスペラはラウダに話があると会場の外に連れ出されており、会場内のやり取りが判りません。
絶対絶命のスレッタでしたがミオリネが立ち上がります。ペイル社とシン・セーの開発部門を買収し、生命の安全を前提とした新会社【ガンダム】を設立すると。ガンダムに投資を呼び掛けるミオリネでしたが誰も投資してくれません。デリングはミオリネの提案には信頼が欠けているといい会場を立ち去ろうとします。ミオリネはデリングの元に向かいベネリットの総帥であるデリングの信頼を借りたいと頭を下げるのです。これまでとは違うミオリネの態度にデリングは投資をします。
デリングの投資でグループ各社からも投資が集まって設定額をクリアし、ガンダムは新規事業会社として認められたのでした。スレッタはプロスペラにエアリアルがガンダムでないよねと問いますが、プロスペラはエアリアルに言います。『エアリアルはガンダムなの。ごめんね。とうとうばれちゃった』

<第8話 彼らの採択>

ミオリネは設立した株式会社ガンダムを、ミオリネと地球寮のメンバーで経営すると言い出し地球寮を会社にしてしまいました。
ミオリネとスレッタはガンダムを知るためにプロスペラを訪ねます。プロスペラによるとガンダムは現時点での量産は不可能であり、ガンドフォーマットは基礎部分すら分かっていない、まず解析から始めないとダメだと言います。
エアリアルをガンダムでないと隠していたのは何故かと問うスレッタにプロスペラは良く知らないものを人々は怖がり攻撃すると言います。ガンダムは危険というイメージがありスレッタを守りたかったと。その言葉を聞いたスレッタは急にはつらつとして、母は私達を守るために隠していたんだと妙に納得しています。
帰りの機内でミオリネに結婚を条件に、自分が会社を引き取ろうかとシャディクが提案してきますが、機内は着陸態勢となり近いうちにまた話そうとシャディクは立ち去ります。それを聞いていたスレッタはシャディクはミオリネの事を好きだと言いますが、シャディクはグラスレーの施設で育った孤児でやれる事は何でもやる奴だからスレッタも気を付けろとミオリネから明かされます。

地球寮ではガンダムが何をする会社なのかを話合っています。安全性を証明できればガンダムの製造が可能になりますが、製造したガンダムをどうやって売るかという議論になっていました。兵器として売るのが一般的ですが、戦争を経験している彼らは兵器開発に反対します。
ひとまず兵器以外の道を探ることで会社設立の準備を進めます。スレッタ達はガンダムの悪いイメージを払拭するプロモーションビデオを作成することに。

ミオリネはガンダムの事をもっと知るために、ベルメリアを訪ねます。ベルメリアからガンドの理想のためにガンダムを製造したヴァナティーズ機関の話を聞いたミオリネは、どうするかを考えていました。そこにシャディクが現れ資金提供も含め手を組まないかと再び提案してきます。

会社設立から2週間後、ミオリネは会社の収益を上げる方法として、ガンダムを医療に活用する事を打ち出します。ガンド医療は生命の脆弱性を補う希望の技術であり、宇宙と地球の分断と格差を融和する可能性を秘めているというのです。
会社設立の準備が着実に進んでいるなか、学生起業における事業の安全性の証明が急に学園規則に追加されました。現時点で安全性を証明できないガンダムは会社を立ち上げられません。ミオリネと手を組みたいシャディクが学園規則の追加に絡んでいました。

<第9話 あと一歩 君に踏み出せたなら>

このままでは会社を立ち上げられないミオリネに対して、シャディクが自分の会社の中で事業をする事を提案をしてきます。学生規則は新事業設立に対してであり、既存会社は適応外であると。会社の代表と経営権はミオリネのまま。スレッタはエアリアルを守れる。シャディクはガンダム事業に一枚かめればいい。双方にとってメリットしかない提案ですが、ミオリネはシャディクに学生規則を変えたのはあんたか?と問います。他に何か良い案があるのか?と答えるシャディクにミオリネは決闘を申し込みます。

決闘はシャディクの根回しで6対6の集団戦となり、ミオリネは決闘をベネリットグループ外部にも配信する事を条件にこれを承諾します。ミオリネは校則を元に戻す事、シャディクは株式会社ガンダムの譲渡をかけて決闘が決まりました。
モビルスーツとパイロットが足りないミオリネ達でしたが、パイロットは地球寮のメンバーから、モビルスーツはペイル社からザヴォートを借りて決闘に臨みます。
集団戦の勝敗は、リーダー機のブレードアンテナを折った方の勝利というルールです。エアリアルが前衛で、チュチュが後方からメンバーサポートの作戦ですが、シャディクの操るミカエリスがチュチュに襲いかかります。スレッタとチュチュ以外の4機は圧倒的戦力差で瞬殺されてしまいます。
その決闘を見て、自分はどうすれば良いか悩んでいたグエルに父であるヴィムから電話がかかってきました。グエルの退学準備ができた事と、子会社にポジションを用意した事が伝えられます。
一方、決闘ではエアリアルがシャディク達に追い込まれていました。チュチュのデミトレーナーも脚を撃ち抜かれて動けません。
囲まれたエアリアルに追い討ちをかけるようにアンチドートが放たれます。対ガンドフォーマット用の対抗手段で、エアリアルはガンビットの動きを封じられてしまいます。
追い込まれたスレッタですが、エアリアルとなにやら会話をしています。そして再びエアリアルのガンドフォーマットが稼働し始めました。アンチドートで制御しきれないエアリアルに、シャディク達は逆に追い詰められます。それでも6対1の決闘はスレッタに圧倒的不利であり、エアリアルは脚を撃ち抜かれてその場に崩れ落ちました。
シャディクが自らの手で勝敗を決するためにエアリアルの目前に立ったその時、チュチュのデミトレーナーから放たれたビームがミカエリスのブレードアンテナを捕らえたのです。
勝因はシャディクの事を良く理解していたミオリネが立てた作戦でした。最後は自分の手で決着を着けることを予想し、チュチュにその瞬間のチャンスを狙わせていたのでした。

グラスレーに勝利した結果、ガンダムのPVアクセスが一気に伸長し、狙いどおり注目を集める事に成功します。株式会社ガンダムも正式に立ち上げる事ができます。シャディクとミオリネが学園規定に調印し、以降シャディクはミオリネ達の会社に危害を加えない事を約束します。シャディクは最初から決闘でミオリネを奪えぱ良かったと本心を告白します。そうすればミオリネと居れたかもと。ミオリネは『バカね。今さらよ』と一人呟くのでした。

<第10話 巡る想い>

グラスレーCEOサリウス・ゼネリに対してカテドラルはエアリアルのガンドフォーマット使用嫌疑は不十分と伝えます。デリングの真意がわからないサリウスにヴィムはデリング暗殺を示唆します。

スレッタは修理不在のエアリアルと長期出張のミオリネの帰りを温室の手入れをしながら待ちわびていました。ミオリネの不在中、大切にしている温室の手入れをミオリネに任されたスレッタは嬉しくてたまりません。温室の手入れをしながら、ガンドの運用試験と忙しい日々を送っていました。ガンドの運用試験も順調です。スレッタのやりたいことリストは、会社のメンバー達のおかげもあり少しずつ埋まっていきます。次はミオリネとお揃いのキーホルダーを着ける事を考えていました。

ミオリネはデリングに株式会社ガンダムの進捗について報告しています。ミオリネはいつものように感情的にならず、ビジネスライクに進捗について報告し、デリングからもある程度評価されたような感じです。ミオリネがデリングに信用投資をして欲しいと頭を下げてから、少しだけお互いの距離が縮まった感じです。

ヴィムによるデリング暗殺計画をサリウスがシャディクに伝えます。シャディクはグラスレーもこの話に加わるように進言します。失敗するとグラスレーでの立場を失うというサリウスに対して、シャディクが言います。『勝ちますよ。今度は』

グエルは父ヴィムの指示で、学園を去り子会社の作業に従事していました。弟のラウダ含めて、グエルが何をやっているかは知らされておらず、行方不明という事になっていました。子会社ではベネリットの大規模プラントであるプラントクエタに5日後に出港するようです。

スペーシアンとの経済格差の広がる地球ではソフィとノレアという二人の少女がナジという大柄な男と荒廃した何かの施設で暮らしていました。ソフィは株式会社ガンダムのスレッタのPVを見て、スレッタとエアリアルに興味を持っているようです。そこにシャディクからナジに連絡が入りました。シャディクはナジにデリングの襲撃を依頼します。ナジ達はアーシアンのなんらかの組織のようです。襲撃に際して、警備にあたるジェダーク社とも警備体制を手薄にするように既に話がついているとシャディクは言います。ナジと交信を終えたシャディクの側にはニカがいました。どうやらニカはシャディクと地球の組織との仲介を行っていたようです。

ミオリネのいる温室へ向かうスレッタ。その手にはお揃いのキーホルダーが握られていました。途中、エランに声をかけられます。会社の用事も終わり、学校に復学するというエランですが、スレッタに対してやけに積極的です。デートに誘うエランに照れながらミオリネが居るからと答えを濁すスレッタ。エランは『どうせ嘘だろう。そこに心はない。皆言っている。ミオリネの弾除けだって』と言い、口づけを迫りますが、すんでの所でスレッタは逃げてしまいます。スレッタの前に現れたエランは新しい強化人士でした。それもオリジナルのように性格の悪さが特徴の。

ミオリネの温室に着いたスレッタですが、温室に見知らぬ男達が居ることに気がつきます。ミオリネの温室に勝手に立ち入るな、世話は私が任されたと詰め寄るスレッタに対してミオリネが現れます。ミオリネは船を購入して予定より早く帰ってきたことと、温室の世話を業者に依頼したと言います。エランと会ってデートに誘われたが断ったというスレッタにデートして良いと答えるミオリネ。会社のテストパイロットとしてエランを雇ったと言います。スレッタに何でも頼まなくて良くなったというミオリネに対して、スレッタは自分が要らなくなったと感じてしまいます。

プラントクエタではプロスペラが到着したデリングを迎えていました。その頃、プラントクエタに向かうグエルの乗った船に識別不明のモビルスーツが迫ります。正体不明の彼らは『フォルドの夜明け』と名乗り船を管理下に置くと言います。フォルドの夜明けはシャディクの依頼を受けたナジ達でした。シャディクの目的はベネリットグループを解体する事だったのです。

<第11話 地球の魔女>

スレッタ達はプラントクエタに向かっていました。船内ではスレッタが皆から必要とされるために、過剰に頑張ろうとしますが空回り気味でした。ちょっとした事でどんどん被害妄想が膨らんで来ます。
プラントクエタではデリングとプロスペラが意味深な会話を交わしています。クワイエットゼロという計画や21年前の事、前回のグラスレーとの決闘でエアリアルのパーメットスコアが6になった事。

フォルドの夜明けに船を占拠されたグエル達は、フォルドの夜明けの事を秘密にしたまま、いつも通りに仕事をこなすように命を担保として脅されます。

プラントクエタ内のヴィムは、デリングの護衛に発信器を取り付ける事に成功します。これでデリングの位置がプラントの外からでも把握できるようになりました。ヴィムはシャディクに準備が整ったので、2時間後に作成を決行する指示を出しますが、シャディクは2時間を待たず直ちに決行します。

みんなから必要とされていないと思いこんだスレッタは、トイレから母のプロスペラに電話をして自分が一人で勘違いして調子に乗っているだけだったと悩みを打ち明けます。スレッタはプラントの78ハンガーに母とエアリアルが居ることを聞いて会いに行こうとします。それを聞いていたミオリネはスレッタとお互い本心を打ち明けるのです。卑屈になって弱さを見せるスレッタに、ミオリネはスレッタのおかげで物事から逃げなくて良かったと。ようやくお互いが大事な存在であると認識出来ました。

フォルドの夜明けによるプラント内のデリング襲撃が始まりました。ソフィとレノアは共にガンダムを操縦してプラントに迫ります。訓練とは違うリアルの襲撃に、プラントに来ていたニカ達もパニックとなります。襲撃によりミオリネと離れ離れになるスレッタに、ソフィの操縦するモビルスーツが接近してきます。スレッタを見つけたソフィは、コックピットで呟きます。『初めまして 水星の魔女さん。私はソフィ・プロネ、地球の魔女よ』

<第12話 逃げ出すよりも進むことを>

シャディクに裏切られたと知ったヴィムは、単独でディランザで出撃します。プロントクエタの異変を察知したMS評議会のドミニコス隊もプロント内にいるデリングの救出に向かいます。フォルドの夜明けとドミニコス隊の本格的な戦闘の中、プラント内のミオリネは避難中の父、デリングに遭遇します。ソフィと戦闘しているドミニコス隊は、ソフィの機体ルブリスがガンダムであるとわかりアンチドートを使って動きを封じます。ソフィは肉体の負荷も厭わずパーメットスコア4を使用して、アンチドートの制御を受けない状態となり、ドミニコス隊を撃破します。ソフィ曰くアンチドートで制御できるのは、パーメットスコア3までのようです。

襲撃の揺れが一旦収まったプロント内では、偶然避難中のデリングと行動を共にしていたミオリネを庇ってデリングが大怪我をしていました。デリングは失くなった妻と、もしもの時はどちらかでも残った方がミオリネを守ると約束した事を、初めてミオリネに伝えます。

フォルドの夜明けが、いよいよプロント内に侵入してきました。ニカ達のいるキャビンの眼前にガンダムが立ちはだかりました。避難するメンバー達を他所に、ニカは戦闘で実弾が使われている事から、操縦者はシャディクが手引きしたアーシアンではないかと察知し、信号を送ります。信号を確認したガンダムは立ち去りますが、ニカの行動をマルタンが見ていました。『ニカ、 今のは 何をしたんだ?』

ディランザで出撃したヴィムは、ナジ達の乗った船に向かい攻撃を仕掛けます。その衝撃で拘束をといたグエルは、スレッタがプラントに居ることを知って単独出撃します。プラントに向かうグエルにジェダーク社のモビルスーツが1機で攻撃してきます。戦闘を避けようとするグエルに対して、MSは執拗に攻撃をしかけてきます。戦闘を避けられないグエルはこれをなんとか撃破しますが、倒したMSのパイロットは父であるヴィムだったのです。グエルは自らの手で父を殺してしまいました。

78ハンガーにたどり着いたスレッタですが、既にフォルドの夜明けがエアリアルを発見していました。物陰に隠れて今にも見つかりそうなスレッタでしたが、母プロスペラによりフォルドの夜明けは撃退されます。プロスペラに助けられたスレッタでしたが、目の前には母に撃たれて殺された死体が転がっています。殺した事に動揺するスレッタに、プロスペラは殺さなければあなたが殺されていたと冷静に語ります。母の『逃げたら一つ、進めば二つ』が暗示のように、目の前で人が殺された事の動揺が失くなったスレッタを突き動かします。

ソフィの操るルブリスとみんなを助けるためにとスレッタのエアリアルが激突します。修復を終えたエアリアルは、フェイスやその他のフォルムも以前より変化しています。ガンビットを集約したビームライフルは、絶大な火力を放って、フォルドの夜明けを撃退します。撤退するソフィが呟きます『また会いに来るね。スレッタお姉ちゃん』

重症のデリングを運びながら避難しているミオリネの前に、フォルドの夜明けのメンバーが一人、銃を構えて待ち構えていました。絶対絶命のピンチにスレッタの操るエアリアルが駆けつけ、エアリアルの右手でためらいなくそれを叩き潰します。飛び散る血しぶきと肘から下の切断された左手が、ミオリネの眼前に漂います。エアリアルから降りて、いつものように助けにきたとミオリネに接するスレッタに、ただただ驚愕するミオリネ。『なんで 笑ってるの? 人殺し 』

アニメレビュー

いやぁ~。ラストは衝撃の終わりかたでしたね。これまで水星の魔女は、学園内で人を殺さない(残虐シーンが少ない)形でストーリーが進んで来ましたが、11話から本格的な戦闘シーンとなり、いよいよガンダムらしくなって来ました。これまでの学園ストーリーとのギャップが大きく、これが大きなインパクトとなっていますね。12話ではグエルの父親殺しもあり、アスティカシア学園の皆がシミュレーションではないリアルの戦闘を味わう事の絶望感も凄まじいです。

ストーリー中、凄く違和感があるシーンがスレッタと母であるプロスペラの関係です。『逃げたら一つ、進めば二つ』は当初、とてもポジティブなパワーワードだと思いましたが、ストーリーが進むにつれて、スレッタがプロスペラに洗脳されているような状態になっています。この『逃げたら一つ、進めば二つ』が盲目的に母親を信奉するキーワードになっています。リアルでも最近は宗教絡みの事件ニュースが多い為、この描写は少し恐ろしさを感じますね。

プロスペラは自らエルノラ・サマラである事を明かしていますが、スレッタがエリクト・サマヤである事は作中では語られていません。プロローグは21年前の出来事であり、当時4歳だったエリクト。エリクトがスレッタならば、スレッタは25歳になっているはずですが、作中のスレッタは17歳となっています。エリクトとスレッタの容姿も癖のある赤髪や目元などがそっくりですが、ミスリードかもしれません。スレッタがエリクトかどうかはシーズン2にて明かされるかも知れませんね。

他にも未回収の伏線として、ニカがシャディクに協力している動機や、ソフィのスレッタに対するお姉ちゃんという発言も今後のシーズンで明らかになると思われます。

個人的に楽しみなのが青春の恋の行方です。エランの事が好きなスレッタ。そのスレッタを好きなツンデレ男子のグエル。オリジナルのエランは性格悪ですし、最初は傍若無人だったグエルがだんだんと良い男に見えてくるので、グエルとスレッタがくっつくと面白いですがね。これにミオリネがどう絡んでくるか?ですね。今のところスレッタとミオリネは、恋愛感情ではなく親友のような信頼関係を築きつつあります。これが恋愛感情につながる展開も十分考えられます。また、ミオリネを想っているシャディクにも十分チャンスがあるかも。恋バナの行方もシーズン2に期待です。